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いくつになってもテレビっ子

いくつになってもテレビっ子

トリポッド

書籍名:トリポッド 1襲来 2脱出 3潜入 ハヤカワ文庫SF
作者名:ジョン・クリストファー 中原尚哉 訳
出版社名:早川書房

感想:
 いやー、すっごくうれしいんですけど。なんか、他の人の書評を見ると酷評が多くて、中には「数ページ読んでいやになった」風なことも言っている人がいましたが、私は涙流さんばかりに大喜びです。
そうです、これ、知っている人は知っている「三本足」シリーズの新訳!
ひえー、と叫びながらさっそく予約までして買い求め、嬉々として読んでいるわけですよ。で、一冊目は実は三本足の中では最新作で、三部作完結後に書かれた前日譚なわけですね。
私は学研で出ていた三部作のうち、一冊目の「白い山脈」を持っています。邦題は「鋼鉄の巨人」。これを買ったのは中学生の頃で、えーと、1978年頃かな?すごくおもしろかったので続編が欲しかったのですが、中学生の悲しさでお金がなく、そうこうしているうちに学研での出版が途絶えてしまったのです。
冒頭の雰囲気は今から100年前くらいのイギリスの風景なのに、実はそれは未来の話だった、という舞台設定にSF初心者だった中学生の頃の私は引き込まれてしまいました。そして、主人公の逃避行と反乱軍への加入、今後の三本足との戦いが気になって仕方なかったのです。今回こうして30年ぶりに三本足シリーズと再会でき、いかにもジュブナイルな語り口もそのままに、(そこが今回の訳者のえらいところで)冒険のわくわくした感じをまた味わうことができるわけです。
今、2巻目の脱出まで出ていますが、この2巻目が私の持っている「鋼鉄の巨人」に当たります。トリポッド、つまり三本足機械の正体が何も分からないまま30年たっている私としては、やっと謎解きが始まるわけです。原作は大人気の児童文学で、60年代後半に初版が出て以来、欧米ではほぼとぎれることなく再版されている、とあとがきにはありました。うーん、ということは、アメリカあたりに行けば続きが手に入った訳か。今にして思うとそれを早く言ってくれ、ってかんじかな?アメリカ版では4冊のボックスセットもあるって言う話。うおおおー、欲しいかもー。


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